「半島」とは「三方位が水に接している陸地」のこと。そこには、独特の地形だからこその“旅の醍醐味”がたくさん詰まっています。社内公募で選ばれた客室乗務員「JALふるさと応援隊」たちが、半島の魅力を語り合う本連載、今回のテーマは「下北半島(しもきたはんとう)」です。青森県担当の添田さん、阿部さんがおすすめスポットやグルメなどを紹介します。
当連載は半島の「食」を中心に取材記事を配信する半島応援メディア「半島は日本の台所」(株式会社光文社が運営)との連動企画! 紹介された特産品が買える 特設サイト「HANTO DELICIOUS(半島デリシャス)」も同時オープン。
■特設サイト「HANTO DELICIOUS(半島デリシャス)」
「JALふるさと応援隊」が日本の12半島の絶品グルメをご紹介。プレゼントキャンペーンや、気になる商品の購入もできます。
千葉県出身。2021年より青森県のふるさと応援隊へ。「青森便の乗務時、雪による悪天候により大幅に遅延して着陸したことがありました。お客さまにお詫びをすると『余分に飛行機に乗っていられて得したよ』『無事、着陸してくれてありがとう』と温かい言葉をかけていただきました。そんな青森の方々の人柄や、土地柄を生かしたおいしいグルメにすっかり魅了されてしまい、年に2〜4回下北半島を訪れています」 | |
添田さん |
青森県むつ市(下北半島)出身。18歳まで下北の里で育つ。「漁をしているご近所さんから朝には採れたての新鮮な海の幸山の幸をいただくことも多かったです。とくに朝採れたイカで作ったイカ刺しは格別!1日がハッピーになりましたね(笑)。そんな豊かな自然の中で伸び伸びと育ったことは私の自慢です。18年間過ごしたからこそわかる魅力を皆さまに広く知っていただきたいです」 | |
阿部さん |
下北半島(しもきたはんとう)は、青森県北東部に位置する本州の最北端部の半島。半島全体が下北半島国定公園に指定されています。最寄りの空港は三沢空港。そこから下北駅までバスや電車を乗り継ぎ、2時間前後で到着します。
日本三大霊山のひとつとして知られる恐山
日本三大霊山のひとつ恐山、マグロの一本釣りで知られる大間、高さ90m級の岩が2km以上にわたり並び連なる仏ヶ浦などが観光スポットです。グルメは海峡サーモン、アンコウ、マグロなどが有名。最近は、夏秋いちごの生産量も増えているようです。
大間崎
ーー では早速、お二人の推しスポットを教えてください
添田さん:風間浦村(かざまうらむら)の下風呂温泉郷(しもふろおんせんきょう)にある「さが旅館」ですね。下風呂温泉郷は下北半島にある古い温泉郷で、温泉宿が立ち並ぶエリア。「海峡の湯」では、日帰りで2つの硫黄泉を楽しめます。
下風呂温泉「海峡の湯」(写真:風間浦村役場ご提供)
人で賑わう温泉街というよりは、自然豊かで静かな田舎町。歴史を感じる景観がたくさんあるので、私はその風情を楽しみにいっています。
工事中止後、放置されていた鉄道用のアーチ橋が2005年「メモリアルロード」という遊歩道として復活(写真:風間浦村役場ご提供)
宿からの散歩圏内に、大間線の廃線跡地「メモリアルロード」があります。並行して通っている国道沿いを見上げると目に入るそのアーチ橋は圧巻。戦時中、開通を目前に工事が止まってしまったまま廃線になってしまい、一度も汽車は走っていません。そんな歴史を感じながら眺めていると少しせつなくなったり、感動したり…きっと人によって感じることがそれぞれある景観です。
温泉街で売られているミズダコの生干し。「最初はこの有様に驚きました(笑)。すごくおいしいんですけどね。購入して青森市内の知り合いの小料理店に持ち込んで、そのまま切って出してもらうことが多いんです。一杯2000円くらいです」(写真:風間浦村役場ご提供)
「さが旅館」の豪華なコース料理(写真:添田さんご提供)
そして、この地域で有名なのが冬のアンコウ。「さが旅館」ではアンコウ鍋やアンコウのからあげ、あん肝など、アンコウづくしの豪華なコース料理を堪能することができます。また冬の「鮟鱇(あんこう)まつり」の頃には、「さが旅館」の主人が雪の上でアンコウをさばく「雪中切り」も有名です。
阿部さん:私は下北半島佐井村にある仏ヶ浦を絶景スポットとしておすすめします。むつ市から車で2時間弱、大間から車で1時間。少し行きにくい場所ですが、美しい景色を望むことができます。
北の海は荒々しいイメージがあったのですが、私が訪れたときは天気も良くて美しいエメラルドグリーンに輝いていました。水も透き通っていて、中に魚が泳いでいるのも鮮明に見えましたね。
仏ヶ浦
仏ヶ浦は最大90mの石が約2kmに並び連なっている地帯で、それぞれ如来の首、五百羅漢、一ツ仏、屏風岩、天龍岩、蓮華岩、双鶏門、帆掛岩、極楽浜などの名前が付けられています。
自然が作り出した奇岩はとても神秘的。それにエメラルドグリーンの海が重なれば写真映えもばっちりなスポットだと思います。観光用の船も出ていて、それに乗ればもっと間近で岩も海も見ることができます。より迫力ある景色を楽しめるのではないでしょうか。
また仏ヶ浦に向かう道中には「ぬいどう食堂」という名店があるんです。朝採れたウニを出してくれるところで値段も破格。不定休でウニが食べられないこともあるので事前に電話で確認していきましたが、そのときはウニが大盛りの海鮮丼を食べることができました。
「ぬいどう食堂」のウニ丼(写真:添田さん友人ご提供)
下北半島は全体的に新鮮な海鮮が手頃な価格で食べられるので、訪れた際にはぜひ海鮮を食べてほしいですね。
ーー 下北半島の最寄りの三沢空港でお二人のおすすめスポットはありますか?
添田さん:3階にある送迎デッキがおすすめですね。天気が良い日は最高ですよ。
三沢空港は民間機の離発着だけでなく、隣接する航空自衛隊やアメリカ空軍との共用空港でもあります。送迎デッキからは民間機だけでなく、戦闘機の離発着を間近に見ることができるんですが、それが三沢空港ならではなんです!とくに戦闘機の離発着は迫力満点。写真を撮っている方も多く見かけますし、私はここでぼーっと飛行機を眺めている時間が好きですね(笑)。
入場料が100円かかりますが、見晴らしもいいですし、このレアな光景をぜひ体験していただきたいです。
送迎デッキからの眺め
阿部さん:私のおすすめは期間限定の「ホッキ丼」です。三沢空港の2階にレストラン「三沢空港」というお店がありまして、ここで毎年冬に期間限定で提供されるんです。新鮮さを感じる歯ごたえや貝の甘みが最高です(笑)。毎年冬になると食べたくなるので、足を運ぶことが多いです。
レストラン「三沢空港」の「ホッキ丼」
またここの窓際の席からは、添田さんのお話に出ていた米軍機・自衛隊・民間機の離発着を眺めながら食事することができます。迫力ある風景を楽しみながら食べるホッキ丼はとっても贅沢…でもお値段はリーズナブルなんです。個人的に大好きなスポットです。
下北半島についての知識をより深めようということで、JALふるさと応援隊の皆さんにそれぞれ下北半島クイズを考えてもらいました。正解は記事のいちばん下に。ぜひ皆さん考えてみてください。
Q.下北半島は、次のうち、何の形に例えられるでしょうか?
Q.下北半島にある釜臥山から見える夜景はどんな形をしているでしょうか?
「味がとってもまろやかで濃厚。甘酸っぱくて爽やかさもあります。飲み物としてだけでなく、ソースとして活用することでお料理の幅がとても広がりました」(添田さん)
「ヨーグルトにかけたり(写真左上)、タコのお刺身にオリーブオイルの代わりにかけても◎(写真右上)。北欧風ベリードリンクと赤ワインとお砂糖でとろとろになるまで煮詰めてから、バルサミコ酢を足して揚げ物のソースに(写真左下)。切った大根を北欧風ベリードリンクとお酢に2時間ぐらいつけてカクテキ風に(写真右下)…などお料理に楽しく活用できました」(添田さん)
[Berry Orchard 下北]さふと 「北欧風ベリードリンク」はこちら
「こだわりの製法で菜種本来の味を残しているオイルなので、高品質なオリーブオイルのように熱を通さずそのまま使いました」(添田さん)
「写真は焼きホタテと鯛のおさしみに、御なたね油と塩コショウでシンプルに。そのほか、サラダやカルパッチョ、パンにつけるのもおすすめです。健康的ですし、組み合わせ次第でいろいろな味付けに使えるところもいいですね」(添田さん)
[菜の花トラスト]Highest Grade 御なたね油(180g)はこちら
「下北半島佐井村産のヒラメを旬の寒い時期だけでなく、いつでもおいしく食べられるところが嬉しいポイントですね。また商品名にも入っている『豊盃(ほうはい)』は、弘前市の「三浦酒造」の名酒。下北半島らしさが詰まった一品です」(阿部さん)
「菜の花のほろ苦さを生かしたジェノベーゼ風のソースですが、くるみなども入っていて味の印象はまろやか。本格的な味を手軽に作ることができます」(阿部さん)
下北半島の魅力が詰まった商品一覧
JALふるさと応援隊も登場!下北半島の魅力をより詳しくご紹介しています。
添田さんの下北半島クイズの答え
2.鉞(マサカリ)
鉞(マサカリ)とは大きな斧(オノ)のことを指します。
阿部さんの下北半島クイズの答え
3.アゲハチョウ
編集・取材:坂本アヤノ 撮影:藤本孝之