
#プラド美術館 ではいくつか心に残る作品がありました。「ラス・メニーナス」はその一つです。
この絵の舞台は国王フェリペ4世の城のなかにある皇太子の間です。
中央の少女は当時5歳のマルガリータ王女。
二人の侍女にかしずかれています。
お辞儀をしているのがイサベル、水差しを王女に勧めているのがマリアです。
侍女をスペイン語でラス・メニーナスと呼ぶので、現在の名前がついています。
侍女と王女の右側には、子供のような背格好をした二人の人物と犬が描かれています。
実はこの二人は軟骨無形成症。
当時のスペイン宮廷は異形の人々を慰みものとしてそばに置くことがありました。
マリバルボラは小人の侍女ですが、王妃のお気に入り。
右の犬を蹴っている少年はニコラス。
彼は小人ですが、のちに国王の執事となります。
王女たちの左側には、絵筆とパレットを持ったベラスケス自身が描かれています。
彼が描いている絵は、国王フェリペ4世とその王妃マリアナです。(鏡に映っています)
二人はちょうど絵のポーズをとっていることから、ベラスケスが描いているのは二人の肖像画であることがわかります。
#王女マルガリータ が不機嫌な様子でこちらを見ているのもマリバルボラが、その様子にいかが致しましょう、とばかりにこちらを伺っているのも、実はふたりとも国王夫妻を見ているためです。
つまり、このラス・メニーナスという絵自体が、国王夫妻の視点から描かれているとも解釈できるのです。
絵の中の登場人物がこちら側に立ち、こちらの反応を伺っているかのようにも見えます。
この絵は公式の肖像画ではなく、#ベラスケス がフェリペ4世のために描いた絵です。#フェリペ4世 は夏の執務室にラス・メニーナスをずっと飾っていたという記録が残っているそうです。
ところで、宮廷画家でありながら、異例の騎士の称号を手に入れたベラスケス。
下級貴族出身の彼が名実ともに輝かしい名声を手に入れた自負がこの絵に表現されているようにも思えます。
#ベラスケス が着ている服には胸元に赤い十字架を確認することができます。これは騎士となった者だけが身に付けることを許された紋章です。
絵の中の左側の絵はルーベンスの「パラスとアラクネ」、右側の絵はヤーコプ・ヨルダーンスの「アポロンとパン」という作品。
どちらも自らの才能を誇示する人間に対する神の嫉妬という意味が込められている作品です。
この絵からうかがえるベラスケスの存在感を鑑みても、自身の栄光を表現しているのかもしれません。
#pradomuseum #myfavoriteartist #myfavorite #絵画 #アート好きな人と繋がりたい #spainart #royalfamily #mindful #名画 #心豊かな暮らし #ヨーロッパ旅行 #worldtraveler japanairlines_jal #jaltrico #発見レポ #春さんぽ
この絵の舞台は国王フェリペ4世の城のなかにある皇太子の間です。
中央の少女は当時5歳のマルガリータ王女。
二人の侍女にかしずかれています。
お辞儀をしているのがイサベル、水差しを王女に勧めているのがマリアです。
侍女をスペイン語でラス・メニーナスと呼ぶので、現在の名前がついています。
侍女と王女の右側には、子供のような背格好をした二人の人物と犬が描かれています。
実はこの二人は軟骨無形成症。
当時のスペイン宮廷は異形の人々を慰みものとしてそばに置くことがありました。
マリバルボラは小人の侍女ですが、王妃のお気に入り。
右の犬を蹴っている少年はニコラス。
彼は小人ですが、のちに国王の執事となります。
王女たちの左側には、絵筆とパレットを持ったベラスケス自身が描かれています。
彼が描いている絵は、国王フェリペ4世とその王妃マリアナです。(鏡に映っています)
二人はちょうど絵のポーズをとっていることから、ベラスケスが描いているのは二人の肖像画であることがわかります。
#王女マルガリータ が不機嫌な様子でこちらを見ているのもマリバルボラが、その様子にいかが致しましょう、とばかりにこちらを伺っているのも、実はふたりとも国王夫妻を見ているためです。
つまり、このラス・メニーナスという絵自体が、国王夫妻の視点から描かれているとも解釈できるのです。
絵の中の登場人物がこちら側に立ち、こちらの反応を伺っているかのようにも見えます。
この絵は公式の肖像画ではなく、#ベラスケス がフェリペ4世のために描いた絵です。#フェリペ4世 は夏の執務室にラス・メニーナスをずっと飾っていたという記録が残っているそうです。
ところで、宮廷画家でありながら、異例の騎士の称号を手に入れたベラスケス。
下級貴族出身の彼が名実ともに輝かしい名声を手に入れた自負がこの絵に表現されているようにも思えます。
#ベラスケス が着ている服には胸元に赤い十字架を確認することができます。これは騎士となった者だけが身に付けることを許された紋章です。
絵の中の左側の絵はルーベンスの「パラスとアラクネ」、右側の絵はヤーコプ・ヨルダーンスの「アポロンとパン」という作品。
どちらも自らの才能を誇示する人間に対する神の嫉妬という意味が込められている作品です。
この絵からうかがえるベラスケスの存在感を鑑みても、自身の栄光を表現しているのかもしれません。
#pradomuseum #myfavoriteartist #myfavorite #絵画 #アート好きな人と繋がりたい #spainart #royalfamily #mindful #名画 #心豊かな暮らし #ヨーロッパ旅行 #worldtraveler japanairlines_jal #jaltrico #発見レポ #春さんぽ
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