オリエンタルエアブリッジ(ORC)が2022年度からATR機を導入するとのことです。
現在、ORCはDHC8-Q200を保有しており、同社が保有するDHC-8-Q200は既に機齢が20年を超えており、機材更新の時期を迎えていました。しかしながら、DHC-8-Q200は既に製造が終了しており新造機を購入することができません。
世界的にも40~50席クラスのプロペラ旅客機は需要が少なく、航空機メーカーが限られています。数少ないメーカーのATR社からATR42-600の購入を試みるも整備の都合上、DHC8-Q200の中古機を導入しています。DHC8-Q200を導入したといっても中古機なので数年の運用にとどまるものと思われます。DHC8-Q200の中古機を導入した一番の理由は機体整備をANAに委託していることに起因しており、それをORCが購入しようとしていたATR機の整備をANAが断ったことです。ANAが保有していないATR機を整備するとなるとORCのためにANAの整備士を育成しなければならなくなり、その分のコストがかかります。
そこでORCは2017年10月29日より自社で保有するDHC8-Q200に加えてANAウイングス(AKX)が保有するDHC8-Q400を共通事業機としました。これにより、ORCは自社の乗務員によりAKX保有のDHC8-Q400の運航を開始しました。
しかしながら、AKXとORCが共通事業機として運航するDHC8-Q400では運用面での課題もあります。ORCが就航する多くの離島空港では滑走路が短いことから、一部路線では重量制限のため定員を減らして運航することになります。それでは運航コストがかかってしまい事業の継続性に懸念が出てしまいます。仮にORCがATR42-600を導入するとなった場合、日本エアコミューター(JAC)が同型機の整備を担当しているので整備の委託先をJACに変更するのが順当だと思われますが、そう簡単なものではないので研究会や地域航空サービスアライアンスが発足したものと思われます。
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