JALトーク
2019/12/10 22:27

90秒ルール

90秒ルールとは、非常用脱出口の半分以下を使って事故発生から90秒以内に乗客全員を脱出させなければならないという世界基準です。
昨日放送された「2007年3月 中華航空120便炎上事故」で注目されたので、ご紹介させていただきました。

私は再現ドラマを見てCAの行動が気になり、大変不安になりました。
那覇空港に駐機した飛行機から航空燃料が地上に漏れエンジンに引火。
気が付いた乗客が非常口に殺到し客室は大パニック。
一刻を争う状況なのにCAは乗客を客室に止めていました。

CAが非常口を開けられなかった理由は【機長の許可】がなかったからです。
機長は事態に気がついておらず機外にいた日本航空の整備士がエンジン火災に気づき、無線で機長に連絡したことによって機長は事態を把握できました。
この時点で事故発生から60秒かかっており、残り30秒しかありません。

私が問題視したのは【機長の許可】を待っていたCAです。
CAは自分の判断で脱出させられないのでしょうか?
日本航空はどうなのか、現役のCAさんにお話を伺いました。

安心してください。
結論を申し上げると、機長の許可がなくても非常口を開けて乗客を避難させることができるそうです。
報告はあとからでよく、とにかく脱出が最優先という考えです。

ただ、脱出の指揮には順位があって、やはりまず機長に事態を伝えることになっています。
緊迫度に応じて指揮順位が下がり、最終局面(重大な機体の損傷、パイロットが意識を失っているなど絶体絶命の状況)でCAの独自判断により乗客を脱出させることができます。

参考までに機内で火災が発生した場合の一連の流れは次のとおりです。

①火災を見つけたひとり目のCAは初期消火。
②消火しながら「誰か来て!」と叫ぶ。
③ふたり目は消火を手伝い、状況を見てオールコール。
④先任、PIC(Pilot in command、 機長)に報告。
⑤先任はパニックコントロール。
⑥着陸後、メガホンを使用し「脱出! エバキュエイト(避難、退避)!」と叫ぶ。

最後に、中華航空の事故では乗客が荷物を持って非常口に向かったそうです。
客室乗務員の指示に従い、荷物を持たず、女性はハイヒールを脱いで非常口に向かいましょう。
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  • なぜ、CAから機長に確認をしなかったのか?
    事態を知っているのと思い込みだったんでしょうかね。
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    • おっしゃるとおりです。
      私も同じように考えました。
      操縦席に駆け込んで、機長の許可をもらうべきだったと思います。
      悔やまれますね…
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  • 新しい機内安全ビデオでもCAさんが強調していますね。
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    • この案内の時、少し早口になるところが良いですね。
      緊張感が伝わりました。
      とても良いビデオだと思います。
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