JAL運航乗務員や客室乗務員への質問募集記事に引き続き第3弾として、JALグランドスタッフへの質問をJAL Facebookページにて募集しました。今回はその質問のなかから、羽田空港グランドスタッフの大槻さんによる回答をご紹介します!
ーーグランドスタッフ業務のやりがいや楽しみ、喜びは何ですか?
大槻:ご旅行をされるお客さまとの会話です。私は北海道で育ち、大学生のときは青森で過ごしました。そのため、地方からいらっしゃったお客さまとお話をするのも楽しみのひとつです。以前お客さまと出身大学についてお話ししたところ、そのお客さまがなんと大学の大先輩であると分かったことがありました。
とても多くのお客さまが飛行機を利用されるなかで、奇跡と言えるような出会いでした。「大変だと思うけど、青森はJALしか飛んでいないから頑張ってね」とおっしゃってくださったことを今も覚えています。首都圏と青森をつなぐ唯一の航空会社として公共交通機関の責務を感じた瞬間でもありました。
ーーグランドスタッフの研修内容、資格について教えてください。
大槻:礼儀や所作、言葉遣い、グランドスタッフで用いる専門用語(空港の3レターなど)をはじめ、実際に現場で使用しているシステムの使い方を学びます。ほかにも、車いすを利用されるお客さをご案内するための研修も、実際に車いすを用いて行います。研修中は毎日勉強を繰り返し、最終日になると教官がお客さま役となり接客スキルを磨く訓練もあります。
今は新型コロナウイルス感染症の影響で外国籍のお客さまが日本にいらっしゃることも少なくなっていますが、またご利用いただける日に向けて、英語だけではなく中国語など多言語も勉強しています。
ーーグランドスタッフの方は1日何歩くらい歩いているのですか?また、足は痛くないのですか?
大槻:だいたい1日で7,000歩~10,000歩は歩いています。距離にすると8kmから多くて10km以上になりますね。私自身は足はあまり痛くならないのですが、女性スタッフは着圧のタイツを履いたり、マッサージを入念に行ったりするなど日ごろのケアもしっかりと行っているようです。
私は大浴場の温泉や銭湯が好きなので、感染拡大前はよく温泉や近くの銭湯でリフレッシュをしていました!
ーー飛行機一便に携わるグランドスタッフの数は何名くらいですか?
大槻:一便が飛び立つまで、カウンター、ラウンジ、搭乗口、運航業務(飛行機の重量バランスの確認や駐機場の決定業務など)と多くのスタッフが安全運航を目指し「自分のできること」に全力で取り組んでいます。本日は一例としてゲート業務をご紹介いたします。
2019年から運航が開始された最新鋭機エアバスA350の場合、担当者1名、責任者1名、列整理を行うスタッフが1名、搭乗媒体をかざす場所に1名の4名で担当しています。少人数で安全運航と定時運航の二本を支えるため、集中力が必要です。
ーーグランドスタッフから客室乗務員へはどのような内容を連携していますか?
大槻:最終的なご搭乗人数のほか、お手伝いが必要なお客さまの情報など、客室乗務員が機内で注意すべき内容をグランドスタッフから直接お伝えしております。例えば、毛布を追加でご希望されている方やお怪我をされている方、初めて一人旅をされるお子さまがいらっしゃった際は、フライトに対するご不安や心配ごとが空の上で少しでも軽減されるよう客室乗務員への引き継ぎは怠らないようにしております。
また、カウンターでお話した際にお誕生日や新婚旅行でのご利用などと分かったときは、お客さまの思い出に華を添えられるよう、客室乗務員にも引き継ぎを行っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今回はグランドスタッフに寄せられた質問の回答をご紹介しました。
次回の特集コラムでは、昨年11月に開催したオンラインイベント、trico×JALエンジニアリングpresents「今日からあなたも整備の“trico”」内でいただいた皆さんからの質問にお答えします!お楽しみに♪