旅と食事。年始めですが愚痴です。お読み流し下さい。
名駅弁「湖北のおはなし」が消える。
新年早々、駅弁界に激震が走った。江戸時代創業の老舗「井筒屋」(米原市)が、駅弁事業から撤退すると発表したのだ。
交通の要衝米原駅。井筒屋のお弁当を代表するのが「湖北のおはなし」。
唐草模様の紙風呂敷に包まれた風情ある竹すだれの容器に湖北地方の特産品が詰まっている。鴨のロースト、ワカサギのあめ煮、赤かぶなど。紙カップ類はできるだけ使わず、ネギぬたのみが小さな容器に入る。季節で変わる炊き込みおこわの下には、桜の葉が敷かれてほんのりと香る。盛り付けも美しく、まっとうな味。
片隅の小さなサイコロはお口直しの飴。サイコロの五が上を向いているのはご縁があるようにと言う井筒屋さんのメッセージ。しみじみとおいしく、手作りのぬくもりがある駅弁だ。
旅があり駅弁がある。井筒屋のホームページにアップされた8代目社長からのメッセージは重い。
〈昨今の食文化は娯楽化がもてはやされ、誤った日本食文化の拡散、さらには食の工業製品化が一層加速し、手拵えの文化も影を潜めつつあります。そのような環境に井筒屋のDNAを受け継いだ駅弁を残すべきではないと判断致しました〉
この年末年始。SNSでもてはやされる写真映え、予約困難な店、呆れるほどに高価な寿司、殺到する海外富裕層のニュースにただただため息。日本の食はどこに行く?
世の風潮に背を向けて、私はコツコツ日本の旅を続けたい。日本各地の土地に根ざしたまっとうな味が、まだ残っていると信じているから。
#旅はじめ #旅写真
名駅弁「湖北のおはなし」が消える。
新年早々、駅弁界に激震が走った。江戸時代創業の老舗「井筒屋」(米原市)が、駅弁事業から撤退すると発表したのだ。
交通の要衝米原駅。井筒屋のお弁当を代表するのが「湖北のおはなし」。
唐草模様の紙風呂敷に包まれた風情ある竹すだれの容器に湖北地方の特産品が詰まっている。鴨のロースト、ワカサギのあめ煮、赤かぶなど。紙カップ類はできるだけ使わず、ネギぬたのみが小さな容器に入る。季節で変わる炊き込みおこわの下には、桜の葉が敷かれてほんのりと香る。盛り付けも美しく、まっとうな味。
片隅の小さなサイコロはお口直しの飴。サイコロの五が上を向いているのはご縁があるようにと言う井筒屋さんのメッセージ。しみじみとおいしく、手作りのぬくもりがある駅弁だ。
旅があり駅弁がある。井筒屋のホームページにアップされた8代目社長からのメッセージは重い。
〈昨今の食文化は娯楽化がもてはやされ、誤った日本食文化の拡散、さらには食の工業製品化が一層加速し、手拵えの文化も影を潜めつつあります。そのような環境に井筒屋のDNAを受け継いだ駅弁を残すべきではないと判断致しました〉
この年末年始。SNSでもてはやされる写真映え、予約困難な店、呆れるほどに高価な寿司、殺到する海外富裕層のニュースにただただため息。日本の食はどこに行く?
世の風潮に背を向けて、私はコツコツ日本の旅を続けたい。日本各地の土地に根ざしたまっとうな味が、まだ残っていると信じているから。
#旅はじめ #旅写真