「半島」とは「三方位が水に接している陸地」のこと。そこには、独特の地形だからこその“旅の醍醐味”がたくさん詰まっています。社内公募で選ばれた客室乗務員「JALふるさと応援隊」たちが、半島の魅力を語り合う本連載、今回のテーマは「国東半島(くにさき)半島」です。
当連載は半島の「食」を中心に取材記事を配信する半島応援メディア「半島は日本の台所」(株式会社光文社が運営)との連動企画! 紹介された特産品が買える 特設サイト「HANTO DELICIOUS(半島デリシャス)」も同時オープン。
■特設サイト「HANTO DELICIOUS(半島デリシャス)」
「JALふるさと応援隊」が日本の12半島の絶品グルメをご紹介。プレゼントキャンペーンや、気になる商品の購入もできます。
東京都出身。母が大分県佐伯市吹浦出身であり、大分県は小さい頃からよく訪れていた場所。その縁で2022年よりJALふるさと応援隊に参加する。「小さい頃、大分滞在中はよく魚釣りに出かけていました。黒鯛、かさごなど釣り糸を垂らせば食らいつくという感じだったのをよく覚えています。また親戚に海女さんもいたため、大分の海の幸を感じる機会が多かったです。国東半島には乗務で利用する大分空港以外、まだ行ったことがないのですが、行きたいスポットがたくさんあります」 | |
藤原さん |
千葉県千葉市生まれ。友人と訪れた旅行をきっかけに大分県に魅了され、ファンをもっと増やしたいという気持ちから、ふるさと応援隊に参加。「友人と国東半島をドライブをした思い出があります。海沿いの国道213号線を走りながら見る景色は圧巻です。歴史と仏教文化の神秘にも触れられる、そんな国東半島の魅力を伝えていきたいです」 | |
迫(さこ)さん |
大分県大分市出身。18年間を地元で過ごす。「国東半島の一番の思い出は、昭和の町。小さい頃に家族で訪れ、そこで見た昭和の街並みや風景を再現した建物が印象に残っています。大人になって再度訪れた際には、幼い頃の思い出の場所としての懐かしさと昭和の雰囲気も相まって特別な時間を過ごすことができました。国東半島はどの世代にも楽しんでいただける素敵な場所だと思います」 | |
大迫さん |
大分県北東部に位置し、南側を別府湾、東側を伊予灘(いよなだ)、瀬戸内海、北側を周防灘(すおうなだ)に囲まれた国東半島は、円に近い火山地形です。北部の海岸線は小さな入江と岬が連続するリアス式海岸になっていて、日本の秘境100選に選定されています。
神仏習合(しんぶつしゅうごう)の原点となる、六郷満山(ろくごうまんざん)文化と呼ばれる独特の山岳宗教文化が栄えており、国東市には山岳信仰の世界を体感できる「両子寺(ふたごじ)」をはじめ、数多くの寺院が存在し、1300年にわたり、その文化が受け継がれています。
両子寺仁王門(写真:両子寺ご提供)
近年では内閣総理大臣賞受賞の「おおいた和牛」、お米を食べて育った豚「米の恵み」、かぼすを食べて育った魚「かぼすブリ」「かぼすヒラメ」「かぼすヒラマサ」などブランド特産品も豊富です。
ーー では早速、皆さんの推しスポットを教えてください
藤原さん:まだ訪れたことがないのですが、本格的な座禅体験や写経体験ができる寺院「妙徳山 泉福寺(みょうとくさん せんぷくじ)」に行ってみたいと思っています。
神秘的なパワーを感じられる聖なる場所としても有名な六郷満山ですが、「妙徳山 泉福寺」はその中でも珍しい曹洞宗の九州総本山で、ちょっと違った雰囲気が味わえるそうです。1375年に創建されたとされ、国指定文化財の仏殿・開山堂でも知られています。
国指定重要文化財の泉福寺仏殿(写真:泉福寺ご提供)
パワースポットとしても惹かれますし、472代目の住職が直々に指南してくれる本格坐禅体験にもとても興味があります。座禅は心を無にすることが大切と言われますが、日々忙しさに追われていると、なかなかない機会ですし、心をリセットできるのではないかと感じました。
写経は実は前々から興味があったのですが、家でひとりで挑戦するのはなかなか難しいと思うので、こちらもぜひ体験してみたいと思っています。
また同じく国東半島にある国宝「富貴寺(ふきじ)」の隣にある全八室の小さな湯宿「旅庵 蕗薹(りょあん ふきのとう)」も気になっています。こちらで地元野菜をたっぷり使った精進料理を楽しみたいです。
湯宿「旅庵 蕗薹」(写真:旅庵 蕗薹 ご提供)
実は学生時代に東京の高尾山にある髙尾山薬王院(やくおういん)でアルバイトをしていたことがありまして、もともとお寺にご縁があるのかもしれません。温泉や料理を楽しみつつ、国東半島の寺院をゆっくり巡りたいです。
迫さん:日本の夕陽百選にも選定されている「真玉海岸(またまかいがん)」が推しスポットです。ここは大分県で唯一水平線に沈む夕陽を見ることができる場所。干潮時、水が満ちている時、時間や季節によって景色がまったく変わるのも素敵です。
真玉海岸(またまかいがん)(写真:迫さん提供)
もともと夕日を見るのが好きなのですが、初めて見たときはその美しさに感動しました。静かな海に夕日…という組み合わせも魅力的です。静けさがまたいい雰囲気を作ってくれます。
迫さん:またドライブがお好きな方であれば、海を見ながら「道の駅巡り」が面白いと思います。国東半島はちょうど、海側の国道沿いに4つの道の駅があります。
大分空港から一番近いところから順番に説明すると、まずひとつめが、「大分の空 むさし」。国東半島の新鮮な野菜、果物が販売されていたり、石窯ピザ、ソフトクリーム、とり天定食など地元の食材を使ったグルメも魅力的です。
続いては「道の駅くにさき」。お土産が揃う直売所があったり、新鮮な魚介類グルメも豊富です。その次の「道の駅くにみ」は、目の前に姫島があり、遠くには山口県が見える最高のロケーション。この道の駅でしか買えない「願いタコみそ」は大分県産のタコと味噌を使用した限定品、ご飯のお供やおにぎりの具材などにとても合う人気商品ですのでぜひお試しいただきたいです。
道の駅くにみ(写真:迫さん提供)
最後は「里の駅サンウエスタン」。地元豊前海 (ぶぜんかい)で獲れた新鮮な海鮮を使った食堂があり、こちらの「ジャコエビのかき揚げ丼」は、注文を受けてから揚げるので新鮮でサクサクです。
「ジャコエビのかき揚げ丼」(写真:豊後高田市ご提供)
私は食事したり、お土産見ながら…とゆっくり回って約半日かかりました。大分産のプチトマトがすごく好きなのですが、そんな新鮮な野菜を食べながらドライブするのも気持ちいいですよ。国東の魅力を一気に楽しめるコースだと思います。
大迫さん:私の推しスポットは「昭和の町」です。昔にタイムスリップしたような気持ちになり、「あの頃の自分」を思い出せる場所。私にとっては原点を振り返るきっかけにもなるところです。
昭和の町(写真:豊後高田市ご提供)
昭和の街並みや風景を再現した建物、実際に使われていた家電製品や、車、家具等を見て昭和のロマンに囲まれながら世代の違いを体験しました。
それらを存分に楽しんだ後は、「カフェ・バー ブルヴァ-ル」の給食ランチがおすすめです。テーブルの一部が学校の机になっていて、あげパンなどのメニューを懐かしの銀のお皿とトレーでいただくことができます。
給食ランチ(写真:「カフェ・バー ブルヴァ-ル」ご提供)
ちなみに昭和の町をはじめ、国東半島各観光スポットを一緒に盛り上げてくれる、豊後高田市ふるさとキャラクター「ラッピー」をご存じでしょうか。
ラッピー(写真:豊後高田市ご提供)
これは地元の高校生によって発案されたふるさとキャラクターで、ラッカ星生まれの宇宙人で手に白ネギを持ち、さらに白ネギのリュックで相棒のぶんご合鴨を背負っています。県内最大の落花生生産地のアピールと白ネギ、合鴨を組み合わせているそうです。街のところどころで見かけるので、ぜひ注目してみてください。
ーー 国東半島の最寄りの大分空港で皆さんのおすすめスポットはありますか?
すし処 宙(そら)で食べたお刺身盛り合わせ(写真:藤原さん提供)
藤原さん:大分空港の3階にある「すし処 宙(そら)」です。一度しか行ったことがないのですが、リピートしようと思っているところです。
どのお刺身もとても新鮮で、本当においしく、特にサザエはコリコリと歯ごたえがしっかりありました。ついつい、これを東京で食べたら?と考えてしまうのですが、それを考えるとお値段もリーズナブルです。東京に戻るフライト前に立ち寄ったのですが、おいしさに加えて、板前さんの温かいおもてなしもあり、帰りたくなくなってしまったほどです。
大分空港は、親戚の家に遊びに来たようなほっこり感を感じる空港だと個人的に思っていて、それが魅力だなと思います。毎度、降り立つたびに温かく迎えてもらっている気持ちになります。
迫さん:私は国内線の2階にある「空の駅 旅人(たびと)」というお土産屋さんに売っている生柚子胡椒がお気に入りで、毎回行くたびに購入しています。
「空の駅 旅人(たびと)」で買った生柚子胡椒(写真:迫さん提供)
常温ではなくて、冷凍で売られているものなので新鮮ですし、お土産として買って帰って長持ちするのもいいところです。赤色と青色があって、赤が少し辛さが強め。どちらもおすすめですが、個人的には赤色が好きですね。
焼き鳥、餃子…意外なところでいうと、焼きそばなどけっこう何にでも合わせられると思います。
大迫さん:大分空港1階到着ロビーには、タオルを持参すれば無料で利用することができる「足湯」コーナーがあります。温泉の街に帰ってきた!と実感が湧くので、すごく好きな場所です。
ハーブ湯やゆず湯などのイベントも定期的に開催されており、何回訪れても楽しめます。足湯は服装を選ばないので、気軽に湯を楽しめるところも良いと思います。ここで旅の疲れをぜひ癒やしていただきたいですね。
足湯コーナー(写真:大分空港ターミナルご提供)
また大分空港は、手荷物返却ターンテーブルを回転寿司に見立て、津久見のマグロや佐伯のエビ、臼杵のウニなど地元の海産物のオブジェが流れてきます。さらに保安検査場には温泉をイメージする桶をモチーフとしたトレーがあったり…、藤原さんのお話にもありましたが、ほっこりする仕掛けがあるところが大分空港の魅力ですね。
国東半島についての知識をより深めようということで、JALふるさと応援隊の皆さんにそれぞれ国東半島クイズを考えてもらいました。正解は記事のいちばん下に。ぜひ皆さん考えてみてください。
Q.国東市のキャラクターさ吉くんは何歳でしょうか?
大分県杵築(きつき)市の観光地として、日本一小さい〇〇と言われる観光地があります。〇〇とはなんでしょう? ヒント:パノラマビューが楽しめます!
Q.国東半島の沖合、瀬戸内海に浮かぶ姫島にゆかりのある動物は何でしょうか?
国東半島の魅力が詰まった商品一覧
国東半島の魅力をたっぷりと感じられるお取り寄せグルメをJALふるさと応援隊が実際に味わってみた写真とともにレコメンド。紹介されている商品はすべて「JALショッピング」で購入することができます。
「しっかりとしたお醤油の味が口に広がって、大分の新鮮なお魚を手間要らずにいただくことができます。急な来客にも自信を持ってお出しできる品です。漬け丼だけでなく、そのままお酒のおつまみとして、お茶漬けにしてお夜食にしたり、いろいろとアレンジしても楽しいと思います」(藤原さん)
「シソと十六穀米と、少し火を通したりゅうきゅう漬けをトルティーヤで巻いた和風タコス(写真左下)を作ってみました。ガーリックパウダーとマヨネーズをソースとして加えています。もうひとつは、りゅうきゅう漬けを細かく刻んだものに、おそろしニンニク、ハニーマスタード、こしょう、オリーブオイルを混ぜてタルタルソースにアレンジ。冷蔵庫で冷やし、食べる直前にフランスパンに乗せてピンクペッパーをかけました(写真右下)」(藤原さん)
「ジビエにイメージしがちなお肉の臭みもなく、素材そのものにしっかり味があるので、ただ焼くだけでおいしくいただけます。料理が得意ではない人にとっても、焼くだけで本格的な味!というのは嬉しいのではないでしょうか。またバーベキューなどアウトドアのシーンにもぴったりだと思います」(迫さん)
「解凍するとお肉自体がとてもやわらかいのですが、焼くとパリッと仕上がりました。パンに挟んでホットドッグにアレンジしましたが、焼くときにほどよい脂が出るのでバターはナシでOK。焼くときの塩コショウも不要です。ロールパンに挟んで定番のマスタードとケチャップで仕上げていますが、ゆず胡椒でもおいしいと思います!」(迫さん)
「椎茸と鯛のアヒージョはそれぞれ身が大きく、そのまま食べてもぎゅっと詰まったおいしさを楽しむことができます。ワインやビールにも合うので、お酒好きな方への手土産としても喜ばれるのではないでしょうか」(大迫さん)
JALふるさと応援隊も登場!江能倉橋島半島の魅力をより詳しくご紹介しています。
藤原さんの国東半島クイズの答え
2.推定1,000歳
迫さんの国東半島クイズの答え
1.城
大分県杵築市にある「杵築城」です。
大迫さんの国東半島クイズの答え
1.キツネ
「姫島村キツネ踊り」が有名です。
編集・取材:坂本アヤノ 撮影:藤本孝之