「半島」とは「三方位が水に接している陸地」のこと。そこには、独特の地形だからこその“旅の醍醐味”がたくさん詰まっています。社内公募で選ばれた客室乗務員「JALふるさと応援隊」たちが、半島の魅力を語り合う本連載、今回のテーマは「南房総半島」です。
当連載は半島の「食」を中心に取材記事を配信する半島応援メディア「半島は日本の台所」(株式会社光文社が運営)との連動企画! 紹介された特産品が買える 特設サイト「HANTO DELICIOUS(半島デリシャス)」も同時オープン。
■特設サイト「HANTO DELICIOUS(半島デリシャス)」
「JALふるさと応援隊」が日本の12半島の絶品グルメをご紹介。プレゼントキャンペーンや、気になる商品の購入もできます。
千葉県南房総市出身。高校まで地元で暮らす。「実家は内房の海水浴場のある海岸から5分弱。小さい頃はいつも真っ黒になって泳いでいました。また野山で虫を捕まえたり、ザリガニ釣りをしたりと自然の中で楽しい体験をたくさんしました。誰もがイメージできるふるさとらしい景色だからこそ、とても居心地がいい場所です。大切に守りたいと思っています」 | |
紫藤さん |
千葉県千葉市出身。「祖父母が館山市に住んでおり、幼い頃から館山市をはじめ房総半島が身近な存在です。祖父母の家に行った際には、館山市周辺の観光地に足をのばし、楽しく過ごしていた記憶がよみがえります。そんな、私の思い出の地である房総半島の魅力をたくさんの方々に発信したいと思います」 | |
東田さん |
千葉県鴨川市出身。「私は南房総で生まれ育ちました。海あり山あり、花畑や田んぼに囲まれ、おいしい食材にも恵まれた房総半島は自慢の故郷。帰省するたびに穏やかな気持ちになる場所です。都心からさほど遠くない房総半島、そのまだまだ知られていない魅力を発信していきたいです」 | |
水井さん |
千葉県の南部に位置する南房総地域。千葉の大部分を占める房総半島の南端に位置し、青い海はもちろんポピー、菜の花、ストック、金魚草、キンセンカ(カレンデュラ)などなど美しい花々も楽しめます。また房州びわの産地として知られ、生産量は日本一とされています。
「おおつの里・花倶楽部」では基本的にビニールハウスでお花が栽培されているので雨でも安心して季節の花を自分で選んで花摘みして購入できます(写真:紫藤さん提供)
最寄りの空港は羽田空港で、そこからバスで約1時間半。東京から100キロ圏内でありながらも、自然を目一杯楽しめる場所として近年注目度も高まっています。ちなみに南房総市は市内に8つの道の駅があり、その数は日本一とされています。
ーー では早速、皆さんの推しスポットを教えてください
紫藤さん:「水仙(すいせん)ロード」は、きれいでおすすめですよ。ハイキングと一緒に楽しむのが王道コースです。道の両脇に咲く水仙の花の甘い香を感じながら歩き、折り返しの山頂で振り返えれば里山の間から富士山が望めます。片道30〜40分くらい。見頃は1月になります。
(写真左)水仙ロードの水仙(写真右)折り返し地点の里山(写真:紫藤さん提供)
ハイキングの後は廃校となった保田小学校が生まれ変わってできた「道の駅 保田小学校」で給食メニューを楽しむのがイチ押しです。1番人気はアジフライで、そのほか鯨カツバーガーやイカメンチバーガーなど南房総らしい食を楽しめます。
またこの近くで日帰り温泉を楽しむなら、「笑楽の湯」「ばんやの湯」があります。とくに金谷の「海辺の湯」は、キャラメル色のさらりとしたお湯につかり、東京湾を望みながら入浴ができます。800円前後とお手頃なので、ぜひ訪れていただきたいです。
もうひとつ、南房総らしい風景を楽しめるのが「大山千枚田(おおやませんまいだ)」です。375枚の棚田が広がる景色は、春夏秋と稲の成長と共に美しい田園風景を見せてくれます。この風景に心が和まない人は、いないのではないでしょうか。
「大山千枚田(おおやませんまいだ)」昼の様子(写真:紫藤さん提供)
「大山千枚田(おおやませんまいだ)」夜の様子(写真:紫藤さん提供)
稲刈り後は田んぼがライトアップされます。薄暗くなった夕暮れにライトが点灯すると、いつもと違う雰囲気の光景になり、見るたびに感動してしまいます。(例年10月下旬から1月上旬の17:00〜20:00頃)
この近くにある「食と農の体験工房 花味結(はなみゆい)」では、郷土料理の「太巻き祭り寿司」を作ることができます。花や蝶、可愛いパンダなどたくさんの模様の見本の中から自分の作りたい模様を選んで太巻きを作ります。
「食と農の体験工房 花味結」で作った太巻き祭り寿司(写真:紫藤さん提供)
最後に忘れてはいけないのが夏の花火。コロナ禍では中止されたものも多くありますが、房総半島では毎年数多くの花火大会が開催されます。大小ありますが、それぞれ日にちをずらして開催されるので、花火めぐりをすることができます。房総半島の潮風を感じながら、大きな音とともに打ち上げられる花火は感動的です。
房総半島で開催された花火大会(写真:紫藤さん提供)
東田さん:私は館山市にある「北条海岸」がすごく好きな場所です。観光地として人気なのは「沖ノ島海水浴場」で、そちらもいいのですが、私自身小さい頃からなじみがあるのが「北条海岸」。地元の方に愛されているイメージですね。
北条海岸にある桟橋の1つ「館山夕日桟橋」(写真:東田さん提供)
このあたりは静かな海で波が立たないことで知られています。早朝であれば釣りをしている人がいたり、桟橋を散歩している人がいたり、マイペースに過ごせる場所。夕方には「ダイヤモンド富士」を見ることができます。
北条海岸からの夕焼け(写真:東田さん提供)
お一人ではもちろん、友人同士、ご家族、恋人同士、さまざまな年代の方が心地よく過ごせると思います。
また「北条海岸」を散歩した先には観光スポットで有名な「渚の駅 たてやま」があります。マルシェや食堂、展望デッキ、館山湾に生息する生き物が見られる博物館など館山を満喫できる施設です。「さかなクンギャラリー」があることでも有名なのですが、私も子どももさかなクンが大好きなのでよく訪れています。
水井さん:何度訪れても飽きないのが「鴨川シーワールド」です。子どもの頃から何度も訪れているのですが、今でも年間パスポートを持っている祖母と一緒に遊びに行きます(笑)。
シャチ、ベルーガやイルカ、アシカのショーも有名ですが、館内の展示物ひとつひとつがわかりやすい解説とともに展示されていて、年齢関係なく楽しむことができます。なかでもシャチショーはすごく好きですね。シャチとトレーナーの絆は何度見ても感動モノ。BGMの「ユー・レイズ・ミー・アップ (You Raise Me Up)」が、毎回グッときます。
(写真左)子どもの頃に家族で「鴨川シーワールド」へ。(写真右)シャチショーの様子(写真:水井さん提供)
また、あまり知られていないのですが、鴨川市内の海岸にはアオウミガメが産卵に来るんです。鴨川シーワールドでは、ふ化に適さない場所に産まれた卵や台風被害が予想されるときなど、園内の砂浜で保護してふ化、放流する取り組みをしています。
最後に紹介したいのが、鴨川名物グルメ「おらが丼」です。これは地元のお米「長狭(ながさ)米」と地元の食材を使用し、価格上限の中でお店ごとに工夫を凝らしたどんぶりで、お肉、海鮮とお店によってジャンルはさまざま。グルメな人は、「おらが丼」巡りをして、自分好みのものを探してみるのも楽しいと思います。
イタリアンレストラン「チェルカトローヴァ」のおらが丼『かずさ和牛と海の幸のステーキ丼』(写真:水井さん提供)
ちなみに参加店は「おらが丼」幟旗が立っているので、それを目印に。「長狭米」がおいしいですし、名物の「かずさ和牛」を使ったものや海鮮をふんだんに使ったもの…など個性豊かです。ちなみに私のお気に入りはイタリアンレストラン「チェルカトローヴァ」のおらが丼『かずさ和牛と海の幸のステーキ丼』です。
ーー 南房総半島の最寄りの羽田空港で皆さんのおすすめスポットはありますか?
紫藤さん:定番かもしれませんが、第3ターミナル(国際線)の展望デッキがお気に入りですね。離発着する飛行機を眺めるのもいいですし、ここはそれにくわえて富士山が見えるのが、他の空港と違う点。早朝の空気がきりっと澄んだ時間帯や、夕日がド ラマチックな夕方もおすすめです。
第3ターミナルデッキ夜景(写真:紫藤さん提供)
夜は滑走路灯や誘導灯が宝石のように輝いていて、これもまた素敵な光景を楽しめます。
東田さん:展望デッキは私もぜひおすすめしたいですね。羽田空港には3つのターミナルがあり、それぞれに展望デッキがあります。ターミナルによって見える景色が違うのでぜひ、お気に入りを見つけてほしいです。
「TIAT SKY ROAD」(写真:東田さんご提供)
それと、私のイチ押しは第3ターミナルにある「TIAT SKY ROAD(ティアットスカイロード)」。展望デッキに向かう通路スペースに、羽田空港国際線に就航している各航空会社のモデルプレーンが展示されています。
ひとつひとつ、機体によって色もデザインも異なります。これを見て予習したあとに実機を見るのが最高です! 飛行機好きにはたまらないと思います。
水井さん:私も展望デッキはおすすめですね。紫藤さんのお話にもありましたが、朝、昼、夕方、夜と時間帯によって景色の魅力も異なります。私は特に夕日と飛行機のコラボレーションが好きですね。
あとは今臨時休業中ですが、「PLANETARIUM Starry Café」というプラネタリウムカフェも面白いと思います。星空を眺めることができる空間が空港にあるところがまた素敵だな、と。出発前に立ち寄ることできっと旅気分をより盛り上げてくれるのではないでしょうか。
南房総半島についての知識をより深めようということで、JALふるさと応援隊の皆さんにそれぞれ南房総半島クイズを考えてもらいました。正解は記事のいちばん下に。ぜひ皆さん考えてみてください。
Q.房総半島のとある食堂のメニューに「てっぱつ あじフライ」とありました。この「てっぱつ」は方言。さてその意味は?
Q.館山おさかな大使を務めているのは誰でしょう?
Q.鴨川シーワールドの人気者シャチの別名は? 地元のサッカーチームの名前の由来にもなっています。
南房総半島の魅力が詰まった商品一覧
南房総半島の魅力をたっぷりと感じられるお取り寄せグルメをJALふるさと応援隊が実際に味わってみた写真とともにレコメンド。紹介されている商品はすべて「JALショッピング」で購入することができます。
「濃厚でしっかりした味わいのスイーツ2種。ティータイムにもってこいですね。写真は紅茶と合わせています。南房総半島をより堪能するなら特産品のびわの葉茶と合わせてもいいかもしれません」(紫藤さん)
「クレマカタラーナ(写真右)はホルスタインだけでなく、ブラウンスイス、ジャージー、ガンジーといった品種の新鮮な牛乳と地元養鶏の卵を使っています。ミルクブリュレ(写真左)は、自社牧場の殺菌ノンホモ牛乳をふんだんに使用。素材にこだわり、無添加なので安心しておいしくいただけます」(紫藤さん)
「『くじらのタレ』は簡単にいうと、くじらの干し肉です。魚焼きグリルで軽く焼いてから、『マヨネーズ×醤油』か『マヨネーズ×七味』をつけて食べるのが好きです。マヨネーズをつけると、味がまろやかになります。お酒に合わせるときは、『マヨネーズ×七味』が個人的にはおすすめです」(東田さん)
「細かく刻んでチャーハンの具にしてもおいしかったです。鯨のたれは冷凍保存ができて、解凍したらすぐに調理できるので便利なんです。また鯨の肉は高タンパク、高鉄分、低カロリーなので、健康を気づかっている方や運動をされる方にもおすすめです」(東田さん)
「南房総の名産品である房州びわのピューレをたっぷりと使用したゼリーです。ジューシーで果肉感があり、とてもおいしかったです」(水井さん)
JALふるさと応援隊も登場!南房総半島の魅力をより詳しくご紹介しています。
紫藤さんの南房総半島クイズの答え
3.おっきな
「てっぱつ」は「大きい」の意味を持つ方言です。
東田さんの南房総半島クイズの答え
1.さかなクン
「2ダッペエ」は館山市のご当地キャラクター。
X JAPANの YOSHIKIさんは館山市ご出身です。
水井さんの南房総半島クイズの答え
2.オルカ
編集・取材:坂本アヤノ 撮影:藤本孝之