旅したくなる水彩画⑭　三角西港 ムルドルハウス

不知火海と有明海にはさまれた宇土半島の先端に、明治三大築港の一つ「三角西港」があります。

明治時代、石炭積出港として賑わった港でしたが、鉄道に追われ、繁栄の時は僅かだったようです。

2015年、石積みの埠頭と水路､その周辺の西洋建築物が､世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・鉄鋼､造船､石炭産業」の一つに登録されたことで港は活気を取り戻します。

港を設計したオランダ人技師ムルドルの名前を残す白い洋館は、100年以上に及ぶ港の移りを見守ってきました。

アコウの木が濃い影を落とす夏。
海はひときわ青さを増します。
訪れる人や時代が変わっても、港の風景は往時のまま。
今もなお、ロマンに満ちた潮風が吹く半島の先端です。

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