1月15日に「広島県ふるさと応援隊 オンラインお好み焼イベント」を実施しました。 イベント当日はJALふるさと応援隊とtrico会員の皆さんがオンラインでつながり、一緒にお好み焼を作って食べて“広島旅行気分”を味わいました♪
そこで今回は、(写真左から)JALふるさとアンバサダーとして広島に移住しながら地域の魅力発信や課題解決などを行っている真辺さん、日々フライトをしながら地域活性化の取り組みをしているJALふるさと応援隊の形部さんと渡邉さんに「オンラインお好み焼イベント」の様子と、広島県民のソウルフードである“お好み焼の魅力”について聞きました。
ーー なぜ今回「広島県ふるさと応援隊 オンラインお好み焼イベント」を企画したのでしょうか?
形部:私たちJALふるさと応援隊(広島県)の14名は、地域の魅力をより多くの方にお伝えするため、日々さまざまな活動を行っています。
その活動の一つとして、オタフクソース株式会社さまのご協力のもと全員が認定試験を突破し「お好み焼アンバサダー」に任命されました。
子どもの頃から慣れ親しんでいるお好み焼ですが、本格的に学んだことで改めてその魅力や奥深さを知り「皆さんにお好み焼について知っていただきたい!召し上がっていただきたい!」という想いが強くなりました。
渡邉:コロナ禍で外出の機会が少なくなっている時期だからこそ、皆さんに広島の雰囲気を感じながら楽しんでいただけるオンラインイベントを実施したいと考えていました。
そこで旅好きの方が集まるJALの旅コミュニティ「trico」の会員の皆さんにお声がけをさせていただき、今回のコラボイベントが実現しました。
ーー 「オンラインお好み焼イベント」とはどのようなイベントだったのでしょうか?
真辺:ご参加いただいたtrico会員の方とふるさと応援隊をオンラインでつなぎ、リアルタイムで皆さんと一緒にお好み焼を作りました。
約1時間のイベントではありましたが、広島お好み焼の美味しい焼き方のポイントをお伝えしたり、試食会では参加者の皆さんとコミュニケーションをとりながら、おすすめのトッピングやお気に入りの食べ方などについてお話ししたりと、とても楽しい時間を過ごすことができました。
今回のイベントはオタフクソース株式会社さまのご協力のもと、お好み焼のプロである「お好み焼士」の方にもご参加いただき、皆さんにお好み焼の技やオタフクお好みソースの活用法をレクチャーしていただきました。
ーー 実際に実施をしてみていかがでしたか?
ーー とても楽しそうなイベントですね!今回皆さんと一緒に楽しまれた“広島お好み焼”にはどのような特徴があるのでしょうか?
渡邉:お好み焼といえば大阪も有名ですが、大阪のお好み焼は細かく切ったキャベツなどの具材を生地に入れて混ぜて焼く“混ぜ焼き”が主流で、それに麺が入ると「モダン焼」と呼ばれることがあります。
焼き方はもちろん、食材の切り方や味付けなども広島と大阪とではまったく異なります。
形部:広島お好み焼の特徴は5つありますが、なんといっても最大の特徴は“重ね焼であること”です。広島お好み焼は生地、キャベツやもやしなどの野菜、豚バラ肉、卵などを重ねて焼いていきます。
2つ目の特徴は、“麺入りが定番であること”です。
必ず麺入りというわけではありませんが、そばやうどんが入っていることがほとんどです。若い世代にはそば、ご高齢の方にはうどんが食べやすく、人気があります。
3つ目の特徴は、“野菜をたくさん使用していること”です。
広島お好み焼はキャベツが150g、ねぎが5g、もやしが30g入っているので1枚におよそ185gの野菜を使用しています。生活習慣病などを予防し、健康な生活を維持するために必要な野菜類の目標値は1日に350gといわれており、広島お好み焼1食で1日に必要な野菜量の約半分を摂取できることになります。
4つ目の特徴は、“イカ天のトッピングがポピュラーであること”です。
一般的にイカ天とはするめの胴体部分だけをローストし衣をつけて揚げたもので、広島のお好み焼店では人気ナンバーワンのトッピングアイテムです。トッピングはイカ天を筆頭に牡蠣などの海鮮、ネギ、大葉、もち、チーズなどさまざまな楽しみ方があります。
5つ目の特徴は、広島地区では“鉄板に使用されるバーナーの形が丸い店が多いこと”です。
バーナーが丸いことで温度の低い部分と高い部分ができるため、この温度差を利用して生地を焼いたり、蒸したりすることができるのです。小さなヘラを使って鉄板の上から直接食べることができるのも、鉄板の上がすべて均一の温度ではなく、温度の低い部分があるからなんです。
渡邉:このように広島お好み焼にはお店の方の工夫や特徴がたくさんありますが、広島地区ではボリュームたっぷりのお好み焼を800円前後で食べることができます。
「美味い!安い!大きい!」とコストパフォーマンスが抜群なんですよ!
ーー なるほど!広島お好み焼にはさまざまな特徴があるのですね。野菜がたっぷり入っていて健康にもいいですね!
渡邉:お好み焼は野菜や卵、肉、小麦粉などを使い、1枚に「主食・主菜・副菜」を集約した1食完結型のヘルシーバランス・ワンプレートといえると思います。
広島のお好み焼にはビタミンCを含むキャベツを約150g使います。この量を生で食べるのは大変ですが、加熱するとカサが減り食べやすくなります。そして食べ応えはしっかりありますよ。
形部:また、味の決め手となるお好みソースですが、実は栄養満点なんです!
今回のイベントで使用したオタフクお好みソースは約50種の原材料で作られており、そのおよそ1/4をトマト、デーツなどといった野菜や果実が占めています。特に“甘みとまろやかさ”のカギであるデーツにはミネラルや食物繊維が豊富に含まれていて、スーパーフードとしても人気です。
ーー 野菜や大切な栄養素を簡単に摂取することができるヘルシー食なんですね!
ちなみに、大阪のお好み焼とは見た目も違いますよね?
形部:そうなんです!広島お好み焼はご存じのとおり、見た目が特徴的です。
生地を敷き、その上にキャベツ、もやし、豚肉など材料を層状に重ねていきます。ビールなどのお酒のお供に食べられるイカ天もこの層の中に入れます。カリッとした食感がアクセントになり、美味しさ倍増です!そばや卵も重ねてひっくり返していくと美味しい広島お好み焼が完成します。
そんな広島お好み焼ですが、実は焼き方にもいくつか特徴があるんですよ。
ーー どのような特徴でしょうか?
渡邉:まず1つ目は「温度」です。材料を重ねていくため中の火入れ具合やタイミングが非常に大切です。それをうまく行うために鉄板の温度差を利用して焼いていきます。
例えば最初の生地を敷いて材料を重ねていく工程では鉄板の低温部を使い、時間をかけても焦げにくいようにしています。そのあと生地を返して最上段に乗せていたお肉に鉄板の高温部で火を通し、その後は中温部で野菜に火を通していきます。
このように鉄板上の温度差を利用して材料の旨みを引き出し美味しく作り上げていくのです。
形部:2つ目は「蒸らし」です。
広島お好み焼では大量のキャベツを使用します。そのキャベツに火を通す際「蒸らし」を行いキャベツの甘みを引き出していきます。この工程が上手にできるかどうかが広島お好み焼の決め手となります。
キャベツやもやし、お肉を乗せ、ひっくり返した後に鉄板の中温部で蒸らしながら火を通していきますが、生地が蓋代わりとなり蒸気が上がって野菜が蒸らされていく様子は食欲をそそります。しっかりと蒸らされたキャベツは透明感が出てとても綺麗に仕上がります。
ーー 広島お好み焼はひっくり返すのが難しいように思うのですが、何かコツはありますか?
形部:生地がしっかり焼けるまで触らないことと、ヘラをしっかりお好み焼の生地の下に入れて2本のヘラの辺を合わせて持ち上げるとうまくひっくり返せますよ。
真辺:あとは、手首の返しがポイントだと思います。手の高さは保持したまま、外側にひっくり返すのではなく、自分の方にひっくり返すことが大切です!ぜひ皆さんもチャレンジしてみてくださいね。
ーー ふるさと応援隊おすすめのトッピングはありますか?
渡邉:私は冷凍シーフードを入れて作るのがおすすめです!
冷凍シーフードは「酒4:油1」の割合で混ぜた物に浸けて解凍すると臭みが出ずに解凍できますよ。またお好み焼を作る前に半分火を通しておくと安心です。
形部:私は明太子とおもちとチーズを入れた「明太もちチーズ」がおすすめです!
おもちは薄くスライスするとモチっと伸びて美味しくできますよ。
ーー ちなみに、広島お好み焼にはマヨネーズや鰹節をかけないと聞いたことがあるのですが…
真辺:昔はマヨネーズや鰹節をかけていませんでしたが、今は味を美味しくするための一助と捉えてかけている人も多いですよ。広島県内のお好み焼店でも現在はほとんどのお店でマヨネーズは置いています。
“お好み”焼なので、好きなものを入れて、かけて、楽しんでくださいね♪
ーー 最後に読者の皆さんへのメッセージをお願いします!
形部:ご自宅でホットプレートを使って作るときは一度に作れる枚数が限られてしまうかもしれませんが、お子さまと一緒にチャレンジするのもおすすめです。お子さまの「やってみたい!」というワクワク感や、上手にひっくり返せた時の達成感を感じることができます。そして何より一食完結型で栄養バランスの優れている広島お好み焼は「食育」にももってこいの料理だと思います!
皆さんもふるさと応援隊おすすめのトッピングをご参考に、お気に入りの飲み物と共にご家族やご友人の方と楽しく“Myお好み焼”を作ってみてくださいね!
真辺:長い歴史を経て私たちに受け継がれている広島お好み焼には、一言では語り尽くせない魅力と奥深さが溢れています。
今後もJALのSNSやイベントを通じて広島県の魅力発信や地域PRに努めてまいります。皆さんぜひご注目くださいね!
渡邉:海・山・川と自然豊かな広島県にはお好み焼以外にも世界遺産の宮島や、平和記念公園、サイクリストの聖地とも呼ばれているしまなみ海道などさまざまな魅力があります。
状況が落ち着いた際は、広島お好み焼を食べに魅力あふれる広島県へお越しくださいね!
ご覧いただきありがとうございました。
今後も「JALふるさと応援隊」は各地の魅力をご紹介してまいりますので、どうぞお楽しみに!